平屋の時代。平屋のメリット・デメリット

◎もしかして平屋って住みやすい?

二級建築士を持ってはいますが、建築のお仕事ど真ん中のお仕事から離れて数年が経ちます。

どちらかと言ったら暮らし全般について「ほどほどにできる」方が自分には合っているような気がしています。

そんなわけで、別に建築の雑誌とか専門書を定期的に見ることも無いのですが、たまに書店とか図書館に行くと小屋づくりとかDIYの本が増えたなーと思うのと同時に「平屋に住もう!」みたいな本もよく見かけるようになってきました。

これは流行りなのでしょうか?

それとも、土地の値段が安くなってきて、一軒当たりの敷地面積が大きくなる傾向にでもあるんでしょうか?

ちょっと総務省統計局の「3-3 一戸建・長屋建の敷地の面積」を見てみると1978年が317㎡で、2008年が286㎡とむしろ小さくなっています。

まあだいたい300㎡前後って感じの様です。

でも、これは田舎のお家の敷地面積が平均を押し上げているような気がします。

だいたい、分譲地とかの土地面積を見ると60坪前後。平米換算して200㎡前後です。

てことで、特に住む敷地の面積は特に増えていない、でも平屋が注目されている(本屋に行ってみた雰囲気調べ。)

ということは、平屋にはイメージ的にはまあ住みやすいイメージはありますが、それ以上、想像を絶するほどのメリットが隠れているのかもしれません。

気になります。

そんなわけで、平屋のメリットとデメリットをちょっと調べてみました。

◎平屋のメリット・デメリット

◆メリット

年を取っても使いやすい

平屋は階段が不要なので、作ろうと思えば完全なバリアフリーにすることができます。

家を購入するときは若くても、住み続けるならば年を取った後のことも考慮に入れるとなると平屋は住みやすいと言えそうです。

生活動線がスムーズ

1階2階とそれをつなぐ階段。

複数階が建物内にある以上、そこの階をまたぐ動線は階段のみとなってしまいます。

二階建ての場合、洗濯は1階の洗面所で、干すのは2階のベランダ。1階に戻って洗濯物を畳み、2階の個室に服を片付ける・・・みたいなことが往々にして起こり得ますが、平屋はそのあたりの動線をスムーズにしやすく、変なストレスがかからなくて済みます。

耐震性能を確保しやすい

もちろん新しく家を建てる以上、2階建てでも現在の耐震の考え方に基づいて、一定以上の強度を持った家を作ることができます。(作らなくてはいけません)

ただ、構造的に考えて1階建ての方が頑丈な建物になりそうなことは想像に難くありません。

2階があって、1階にその分の重さがかかることが無いわけですから。

同じ理由で、構造が安定しているため、大きなリビングルームなど大空間を確保しやすいこともメリットとして挙げられます。

メンテナンスが容易

設備系である水回りや電気は当然平屋ですから1階にあります。

2階建てで2階にトイレなどがあると、配管も2階に上げなくてはいけなく、メンテナンスが必要になった場合費用がかさみます。

これは、メンテナンスに業者にお願いした場合ですが、DIYの場合でも同様です。

全て地面にくっついた建物のため、自分で行う修繕も容易になります。

屋根や外壁の塗装などは数十年住み続ければ修繕が必要になってくると考えられますが、その時の施工を想像してみたら2階建てより平屋の方がはるかに作業しやすいのが想像できるのではないでしょうか。

◆デメリット

プライバシーと防犯面に工夫が必要

一方、当然デメリットがあります。

建物が平屋のため、すべての部屋が公道などと同じ目線となります。

カーテンやブラインドでプライバシーを確保しないと防犯やプライバシーの面で問題になってしまうでしょう。

外からの目線から隠すため、樹木を植えたり、庭の動線を考えたり工夫が必要になってきます。

採光と風通し

タワーマンションを考えれば分かるように、高さが高いほど採光と日当たりが良くなります。

もし周りが複数階の建物に囲まれていて、敷地目いっぱいに平屋を建てるのは採光と風通しがあまりよくない家になってしまいそうです。

広い敷地が必要

「プライバシーと防犯」「採光と風通し」のデメリットを無くすためには、広い敷地を用意するのが唯一の解決策になります。

そのため、二階建てと同じ延べ床面積を確保するには広い敷地が必要になります。

土地購入の費用が割高になるのは避けられません。

坪単価が高くなる

2階建ては基礎があり1階があり、その上に2階があります。

一方、平屋は基礎があり1階があっておしまいです。

基礎を1階のためだけに作るため、坪単価でみた場合、同様の延べ床面積で平屋の方が割高になるのは目に見えています。

今後のメンテナンスのしやすさなどと天秤にかける項目かと思います。

◎広い土地を確保できるなら平屋はメリットだらけ

メリットとデメリットを見比べて見ると、広めの敷地が確保できるようならば、平屋はメリットしかない、ということが分かりました。

建築時の費用などはDIYなどでメンテナンスをしていく前提で考えるならば相殺できそうです。

建てたらあとのメンテナンスは人任せということでなく、愛着を持って維持管理をしていくならば、そのメンテナンスの容易性から、「木造」かつ「平屋」というのは十分に選択肢の一つとして考えることができそうです。

と、言いますか、木造平屋に住んでみたくなりました。

また、建設時の費用を抑える方法として一部分において「自主施工」するというのも考えられます。

たとえば、床の塗装はDIYで、とか、外壁はDIYで施工するなどです。

建設時から自分で作った家は愛着が沸いて、購入後のメンテナンスもきちんと行うようになり、結果的に長く快適な家を作って行けるのではないでしょうか。

そのあたりも考慮に入れて、平屋にするか考えてみるのも良いかもしれません。

場合によっては平屋は小屋づくりをちょっと大きくしたようなもんですから、設備以外自分で建てるってこともやろうと思えばできると思っています。

でも、2階建ては耐震面とか構造上ハードルが高いと思います。

そこは平屋の大きなアドバンテージです。やろうと思えば素人でもゼロから作れる。

もし、完全自主施工に興味がありましたら、小屋の読み物をいくつか書いていますので、参考に見てみてください。

それではこのへんで。

↓↓↓小屋づくり・DIYの読み物↓↓↓

小屋を作る/小屋に暮らす

小屋。DIY/セルフビルドで安く作るための工法とか。

4畳の物置小屋。改修した時の記録。

いつかは欲しい。また欲しい。あこがれの壁全面本棚。

【5000円小屋の作り方】竹と泥で居住可能な小屋を作る

【DIY】篶竹荘内に会社の事務所を作ったときの記録

【小屋暮らし/タイニーハウス】小屋DIY/作り方なんて超簡単

 

◎そうじゃない。。↓長野県や松本での「暮らし」を知りたかった方は↓

◆テーマは「移住」「ふつうの暮らし」「日常」などです。

篶竹荘」や「第2ペンギン荘」でもブログやったり、InstagramやFacebookをやったりしています。

同じような人が書いているので、隠しきれない個性はそのままに、信州・松本・浅間温泉での「ふつうの暮らし」とか「日常」をメインテーマとして書いています。

併せて読んでいただけると、より長野県や松本でへの移住、そして暮らしが立体的に知っていただけると思います。

(と、言いますかSumSumの「お知らせ・読みもの」だけが異質です。よくたどり着いてくれました。ありがとうございます。)

合同会社SumSumおしらせ・読み物

→もっともカタい文章を書いています。

→「こうやったらもっと暮らしって楽しくなりそうだなー」みたいなことを書いています。

→「ふつうの暮らし」「日常」をちょっと楽しくする提案やデータなどをもとにした考察みたいなのも。

→自分にとっての「快適な暮らし」を求めている人にとって何かのきっかけになれば。

→「会社のサイト」だから一番真面目に書かなきゃ・・・と思って「他よりは」根拠になる資料を探しているつもりです。

篶竹荘「ブログ

「ぽん」のInstagramをもとに短い文章で書ききれなかった情報を加えて「より詳しい」日常、ふだんの暮らしを投稿します。

→ブログの中ではもっとも「素」です。

第2ペンギン荘「お知らせ・ブログ

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→第2ペンギンはこんなやつです→(調子に乗ってラインスタンプも作りました。)

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