新興住宅地はステテコ共和国領土になりえるのか?

◎ステテコ共和国とは

合同会社SumSumは「ふつうの暮らし」を作るという理念のもとに運営している会社です。

「ふつうの暮らし」とは、休みの日に外食したり、ドライブしたり、友達と会ったりの対極。

家で読書したり、ごろごろしたり、昼過ぎに起きたり、一人でその辺を散歩したり。

前者を暮らしに彩を添える存在=非日常とするならば、後者は日常。暮らしの基本となる部分のことです。

その「ふつうの暮らし」をちょっと楽しくしたいなという考えを「ふつうの暮らしを作る」と言っています。

そんな「ふつうの暮らし」主義者たちの集まりをかつて開高健が千葉県船橋市に合った東洋一の娯楽施設「船橋ヘルスセンター」でぐーたらする人たちを観て言った「ステテコ共和国」という言葉になぞらえています。

ちょっと今から見ると、(というか当時も垢抜けない感じを見て言ったと思うので)ダサいですが、誰もが気を抜く時間は必要なはずだと考えて使ってみることにしました。

ステテコ共和国についての定義など、「読み物」をいくつか書いていますので、併せてお読みください。

浅間温泉ステテコ共和国、建国。

浅間温泉ステテコ共和国、その地勢。

ぐーたら感謝の日。一億総ステテコ共和国民。

◎新興住宅地は新しい島ができたようなもの

さて、ステテコ共和国の定義については以上にして、全国に、各ご家庭に点在するステテコ共和国領土ですが、新興住宅地・ニュータウンにその領土があるのかというお話です。

以前、●浅間温泉ステテコ共和国、その地勢。にてステテコ共和国(日常)の対極にある国をスーツ合衆国(非日常)と言いましたが、簡単な例で考えてみます。

ステテコ共和国領土では、朝ごみを出しに行くときパジャマで出しに全然行けますが、スーツ合衆国領土ではパジャマで外を出歩くのは人目を気にしてできない・・・

こんな感じの違いだと言えば分かりやすいでしょうか?

ステテコ共和国は家でのぐーたら具合を街の範囲まで(多少なら)広げられる地域のことです。

では新興住宅地ではどうでしょうか?

新興住宅地は大海原に突然新しい島ができたようなものです。

そこに、いろいろなところから何十、何百世帯が移住をしてくる。そんな話です。

当然、その島に長く住んでいた人はおらず、同時期に移住した人たちはみんながみんな「初めまして」な関係。

新しい島にいずれ芽吹く草木のように、ステテコ共和国の「ぐーたら憲法」は施行されるのでしょうか。

◎新興住宅地は「ぐーたら憲法」がない

新しい島に入植したばかりの時にはまだ「ぐーたら憲法」がありませんので、みんなお互いにちょっと気を使ってスーツ合衆国民(非日常)の側に寄った生活をすることでしょう。

ステテコ共和国とスーツ合衆国は表裏一体で仲がいい、共依存的な存在同士なので、二重国籍が認められています。

お隣さんから丸見えの庭で暑いからと、おいそれと裸で水浴びなんて何を噂されるのか分からないので怖くてできません。

最初はスーツ合衆国民としての立ち振る舞いが求められるでしょう。

でも、どうせいずれ疲れます。

ちょっと気を張り続ける暮らしは、全然気が休まりません。

普段、会社で、外食で、ショッピングで、カフェで、本屋で、それなりのこぎれいな格好をしてお出かけしている延長線上に自宅も含まれているので、休めないのは当然です。

破綻します。

そのうち、寝ぐせぼーぼーのまま生垣に水を上げたくなります。

ステテコ一丁でごみを出すくらいいいんじゃないかと考え始めます。

そうやって、徐々に新しい島にも「ぐーたら憲法」が根付いていくものと考えられます。

そして、それが新しい島での独自の「ぐーたら憲法」になっていくのでしょう。

◎昔からの住宅地との違い

昔からの住宅地と新興住宅地の違いはここにあるのだと思います。

いずれは全国津々浦々に「ぐーたら憲法」は施行されますが、新興住宅地にははじめは無い。

一方、昔からの住宅地には「ぐーたら憲法」がすでに施行されていて、そこに移住する人たちはそこの憲法に従う必要があります。

「郷に入っては郷に従え」というやつです。

合同会社SumSumのある浅間温泉の例を挙げますと、浅間温泉は温泉地ですので、温泉が出続けます。

湧水量はそんなに多いわけじゃありませんが、まさに「湯水のごとく」温泉を使うことができるので、各ご家庭にはお風呂がありません。

湯仲間という共同浴場が街の中にいくつもあって、みんながそこを利用するのです。

となると、共同浴場が「家の風呂」という感覚に延長されます。

つまり共同浴場から家までの道のりは自宅の廊下を歩いているようなもの。

みんな適当な格好をして、パジャマやステテコ一丁で街の中をぶらぶら歩いても特段奇異の目で見られることは一切ありません。

これが浅間温泉の「ぐーたら憲法」であり、ステテコ共和国浅間温泉領の日常です。

私は、いろんな理由で浅間温泉で下宿・シェアハウスをやろうと思ったのですが、その一つに浅間温泉の「ぐーたら憲法」が気に入ったという点も理由の一つです。

湯仲間があることで町全体に家の中のような存在が広がっている。

それでいて、旅館街などのスーツ合衆国領土も点在している。

とても面白いと思いました。

・・・。

話を戻しましょう。

新興住宅地と昔からの住宅地との違いはそこにあります。

いずれ、どこでも「ぐーたら憲法」が施工されると先に述べましたが、違いは「新しくみんなで作り上げていくか、最初からあるものに従うか」です。

前者は予定調和がなく、お互いに様子を見ながら作る苦労がありますが、後者はすでにある憲法が合うところを選べばいいという利点があります。

自分は地域の慣習とか文化を知るのが好きなので、後者の昔からの住宅地が好きですが、どっちもどっちです。

私は基本的に郷に従うタイプなので古い住宅地で馴染めますが、たまに、新興住宅地の「これからルールを作り上げる」というような方が昔からの住宅地に移住してくるケースも見受けられます。

これが最近流行ってる「地方移住でのトラブル」などにつながるのだと思います。

その地域があまりにも衰退していき、生活が不便になりすぎて何かをしないと集落全体が無くなる!!・・・位出ない限りは郷に従った方が楽しく生活できると思いますし、「前からある憲法にモノ申したい!」という方は新しい住宅地か、あまり集落が密集していないようなところに住むのがいいと思います。

まあ、これがステテコ共和国民としての考えです。

結論としまして、新興住宅地はステテコ共和国領土になりえるが、自分たちで「ぐーたら憲法」を作って行く必要があるので最初は案外大変。

って感じでしょうか。

そんな結論を一言いうだけのために、長々と書いてしまったので、今回はこの辺にしておきます。

ちなみに、「地方でのトラブル」のクダリで「郷に入っては郷に従え」的なことを言いましたが、あまりに大改革を敢行しようとする人は昔からの住宅地に向いてないよって話で、ある程度新しい血は入り続けないと、その地域が衰退するのは必至ですので、やっぱりなんでもバランスが大事だなと感じています。

ではでは。

 

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◆テーマは「移住」「ふつうの暮らし」「日常」などです。

篶竹荘」や「第2ペンギン荘」でもブログやったり、InstagramやFacebookをやったりしています。

同じような人が書いているので、隠しきれない個性はそのままに、信州・松本・浅間温泉での「ふつうの暮らし」とか「日常」をメインテーマとして書いています。

併せて読んでいただけると、より長野県や松本でへの移住、そして暮らしが立体的に知っていただけると思います。

(と、言いますかSumSumの「お知らせ・読みもの」だけが異質です。よくたどり着いてくれました。ありがとうございます。)

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