◎前回は本気で計算しすぎました。
◆補正値などを掛けすぎた。。。
前回自給自足に必要な面積を計算してみた「自給自足に必要な畑と田んぼの面積は?」では、プロと素人で収量が異なることから補正値を掛けたりいろいろして算出していました。
簡単に言うと面積を出すときに0.8で割って少し広めになるように設定しました。
また、肥料代くらいは賄えるように少し朝市で売るとか道の駅に出すとかの補正値も。
より実態に合うように計算したつもりでしたが、よくよく考えれば、私、ごくごく個人の実態というか希望に沿った計算をしてしまったような気もしないでもありません。
◆もう少し簡単に計算して補正値はみんなに掛けてもらう。
せっかく合同会社SumSumでは「ちょっと快適な『ふつうの暮らし』」とテーマを決めてブログを書いているのです。
目的はみんながそれぞれの趣味嗜好にあった楽しい「ふつうの暮らし」をしてもらいたい。その何かのきっかけになれるようなブログを・・・という考えなのです。
なら自給自足に必要な田畑+αの面積を計算するならもっと汎用的にしないと!と、思い立ちました。
補正値などは見てくれた人がそれぞれの実態に合わせて0.8とか1.5とか掛けられるように、その元になる面積を出しておいた方が、絶対使いやすいはずです。
そんなわけで【再考】と題しまして再度計算してみたいと思います。
おおもとは「自給自足に必要な畑と田んぼの面積は?」をベースにしていますので、根拠の数値などを知りたい方はそちらをご覧ください。
(本気で計算しすぎているのでちょっとややこしいかもです)
◎自給自足に必要な農地の面積
◆条件設定
前回の反省を含めて条件はシンプルにします。
①堆肥など肥料は使う(収量はプロと同じと仮定する)
②育てるのは穀物(米)・野菜・ニワトリ(たんぱく源)
③作るのは1人が自給自足できる分量
です。
以前よりだいぶすっきりさせました。
基本的にこれだけの食材を自給で調達できることができれば本当に自給自足が可能かと思います。
本当はヤギくらいは買って乳なども絞れたらいいのですが、自給自足ができるウチで一番コンパクトな数字を出したいのでニワトリの卵を主にたんぱく源とすることにしました。
◆自給自足に必要な「田んぼ」「畑」「鶏舎」のそれぞれの面積
▶自給自足に必要な田んぼの面積(米を収穫して炭水化物をゲットする)
前提条件は前回のものを踏襲します。
米を主食とするので1日に必要な米の量は2合(360g)とします。
たまには畑の芋とかカボチャを主食にすることもあるでしょうから365日/年を掛けて少し少な目に補正してみますと年間で必要な米の量は120㎏になります。
それに、「田んぼの収量は100㎡(1a)あたり約60㎏(農林水産省)」とありますので、自給自足に必要な面積は
120㎏/年×100㎡/60kg=200㎡/年
という結果になりました。2a(アール)です。
▶自給自足に必要な畑の面積(野菜を収穫してビタミン・ミネラル・食物繊維などをゲット)
次に野菜を作るための畑です。
厚生労働省の「野菜、食べていますか?」より成人が1日に必要な野菜の目安は量は350gです。
では、面積当たりどのくらい収量が見込めるか?
「作物統計調査 作況調査(野菜) 確報 平成29年産野菜生産出荷統計」より約3.2㎏/㎡です。
(※さらっと数字を出していますが、本当は大根とかきゅうりがやたら重いだけとかそういったことも考慮して3.2㎏という数値を出しています。詳細を知りたい方はたびたびになりますが以前書いた「自給自足に必要な畑と田んぼの面積は?」の記事をベースに算出していますので、そちらをご参考にご覧になってみてください。)
ということで計算してみますと、
0.35(kg/日)×365(日/年)÷3.2(kg/㎡)=39.92㎡/年
という結果に。
(※こちらの数値は、1毛作の場合です。通常、夏野菜を育てた後は大根など秋野菜を育てたり、冬越しの玉ねぎを植えたりするので、肥料などにも寄りますが、実際はもっと少ない面積で可能だと思っています。どれだけ土を酷使するかです。私は土がなんだかかわいそうなので夏野菜と秋にちょっと大根植えるくらいにしています。)
▶自給自足に必要な鶏舎の面積(卵ゲットしてたんぱく源とします)
たんぱく源であるニワトリ(卵)の計算はちょっとえいやっと算出した感があるのであくまで雰囲気としてとらえてください。
成人(体重60㎏)の1日に必要なたんぱく質の量は約40g(厚生労働省)です。
とは言っても40gすべてを卵から接種はしません。米とか豆とかにもタンパク質は含まれているので、半分の20gをニワトリの卵から得ようと思います。
食品分析開発センターの数値から卵1個(60g)のタンパク質量は7.38gです。
ということは1日に必要な卵の数は20/7.38=2.71個ということで毎日3個の卵が取れればいいことがわかりました。
毎日ニワトリが卵を産んでくれるとしたら3羽でいいのですが、ニワトリだって大変です。
2日に一度くらいにしてもらってゆっくりしてもらおうと思います。
とすると、
2.71個/日÷0.5個/羽=5.42≒6羽
となります。
そして、鶏1羽あたり、お互いがストレスが溜まらない理想の面積は1㎡以上/羽という数字をどこかで見かけたので、ありがたいニワトリの恩には全力で報いたいため、理想広さにしてあげます。
ということで面積が出ました。
鶏小屋の面積=6羽×1㎡/羽=6㎡
これは動き回る鶏くんのことなので6㎡以上ってことなら広ければ広いほどニワトリのためになると思います、。
◆自給自足に必要な「田んぼ」「畑」「鶏舎」の合計面積
結論!
●田んぼ:約200㎡
●畑:約40㎡
●鶏舎:約6㎡
ということで効率よく作物とニワトリを育てられたとして、自給自足に必要な田んぼと畑と鶏舎の合計面積は約250㎡となりました。
ルート√250㎡をやってみたところ約16m四方です。
都会だとわかりませんが、そんなに突拍子もない数値でなく、本気で自給自足を目指すならば実現可能な数字になりました。
もし4人家族なら×4をするので1000㎡。1反ということになります。
◎実績から見る所感
◆畑を数年やってみての感覚との比較
実際に私は3~40㎡くらいの畑を運営している下宿の「篶竹荘」や「第2ペンギン荘」の方々とやっています。
有志でやっているので畑に興味がない方ばかりの時もあり、1人でやっていることもありました。
1人で3~40㎡。。まさに畑の一人が自給自足できる面積です。
で、その所感としまして「計算はあながち間違いじゃない」と思っています。
野菜がどんどん取れるので、食べきれない分は干したり、ピクルスにしたりせっせと保存食を作り続け、ほぼ一年間野菜を買わない生活をしていました。
そして、上でもお話した通り、一毛作の場合で自給自足に必要な面積が40㎡ですから、夏野菜と秋野菜をやる場合はその2倍の収量があるわけです。
そんなわけで夏野菜と少しの秋野菜をやる私は野菜を人にあげまくるほど収穫していました。
なので、私と同じくらいの頑張りをするのなら畑40㎡で1.5人分くらいの自給自足で必要な野菜を得られるんじゃないかというのが実際にやってみての所感です。
◆一応、肥料(堆肥)を購入することについての所感
私はナチュラリストではないので、畑の作物を作るにおいて、農薬は使いませんが、牛糞などは買ってきて使います。たまには化成肥料も蒔いたりします。
苦土石灰も使います。
本当に自給自足するのなら肥溜めを作って人糞を肥料にしたり、山を持っていたら落ち葉をたい肥にしたり、草木を燃やした灰で土壌のアルカリ化をするのが本当の姿なのかもしれません。
私はお金を掛けたくなかったというちょっと違う理由ですが、一度、山から大量の落ち葉を拾ってきて糠ともみ殻を混ぜ合わせて堆肥を作ってみたことがあります。
でも、その落ち葉堆肥を使った年は全然収穫できませんでした。
今のところ最強なのは牛糞の堆肥です。たくさん採れます。
本当の自給自足を目指したい方は肥料なども自前にしたい所かもしれませんが、土の体力をいただいて野菜や米を作ってそれを田畑から持っていてしまう以上、堆肥などは外から持ち込んであげないとエネルギー保存の法則(?)みたいなのが成り立ちません。
国内ですべての食糧を賄っていた江戸時代でも、畑にまくための人糞を街の長屋から購入していたと言います。
畑から野菜という栄養を取ってしまう以上、外から栄養を土に入れてあげるのは仕方ありません。その一番簡単な方法が堆肥の購入となります。
購入という方法でなく、それも自前で何とかするという場合、肥料焼けの危険性は上がりますが、6羽だけ買っているニワトリの鶏糞を使うということになろうかと思います。
ただ6羽じゃ絶対に足りないので20羽とかそのくらい必要なんじゃないかと思います。
そして、20羽になったら彼女らにあげる餌も増えて畑の面積もより広く・・・とどうどう巡りになってしまいそうなので、どこかでやはり何かしら外部に頼ることは出てくると思います。
たとえ無人島に流れ着いても、漂流物などを利用してサバイバルしそうな気がします。(無人島系の小説が好き)
自給自足を目指すのに必要な面積と題しましたが、レベルの違いはあれども、完全に自給自足するには山を1個持ってるとかそのレベルではないと「完全」な自給自足は難しいと思いますので、どの程度の自給自足を目指すかが大事なのではないかと思います。
◆よりシンプルに!
なんか所感の部分が長くなってしまいましたが、計算自体はシンプルにすることができたと思います。
プロの収量をもとに面積を出しましたので、実態に合わせて補正値を掛けてもらえたらと思います。
参考になれば幸いです。
それでは。
◎↓↓↓カタい話じゃなくて長野や松本での「暮らし」をのぞいてみたい方は↓↓↓
◆松本・浅間温泉での「ふつうの暮らし」「日常」を見てみたい。
「篶竹荘」や「第2ペンギン荘」でもブログやったり、InstagramやFacebookをやったりしています。
同じような人が書いているので、隠しきれない個性はそのままに、信州・松本・浅間温泉での「ふつうの暮らし」とか「日常」をメインテーマとして書いています。
併せて読んでいただけると、より長野県や松本でへの移住、そして暮らしが立体的に知っていただけると思います。
(と、言いますかSumSumの「お知らせ・読みもの」だけが異質です。よくたどり着いてくれました。ありがとうございます。)
▶合同会社SumSum「おしらせ・読み物」
→もっともカタい文章を書いています。
→「こうやったらもっと暮らしって楽しくなりそうだなー」みたいなことを書いています。
→「ふつうの暮らし」「日常」をちょっと楽しくする提案やデータなどをもとにした考察みたいなのも。
→自分にとっての「快適な暮らし」を求めている人にとって何かのきっかけになれば。
→「会社のサイト」だから一番真面目に書かなきゃ・・・と思って「他よりは」根拠になる資料を探しているつもりです。
▶篶竹荘「ブログ」
→「ぽん」のInstagramをもとに短い文章で書ききれなかった情報を加えて「より詳しい」日常、ふだんの暮らしを投稿します。
→ブログの中ではもっとも「素」です。
▶第2ペンギン荘「お知らせ・ブログ」
→第2ペンギン荘のマスコット「第2ペンギン」がいろいろやってみる「てい」で書いています。
→一番DIYについて書いているかもしれません。
→ちょっとおふざけしています。
→一番楽しんで書いているかもしれません。
→第2ペンギンはこんなやつです→(調子に乗ってラインスタンプも作りました。)
▶Instagram「第2ペンギン荘」
→第2ペンギン荘のInstagramです。
→女子目線の信州・松本・浅間温泉の移住暮らし。
▶Instagram「ぽん(篶竹荘と第2ペンギン荘)」
→篶竹荘と第2ペンギン荘のInstagramです。
→篶竹荘に住んでいるので篶竹荘の投稿が多め。
→個人的な趣味を投稿するあまり「大外れ」することも。