SumSumの人が見てきた浅間温泉の20年。

◆気づいたら浅間温泉を20年も見てきたSumSumの中の人・・・。

SumSumの中の人通称・蔑称”pon”は2004年に松本に住み始めました。横田温泉の中にあるアパートです。

そして信州大学工学部だったので2005年から2008年までは長野市に住み、再び2008年の4月からは松本で暮らしています。

2015年からは浅間温泉在住です。

一度松本の地を離れましたが、松本を離れている間も、多くの先輩・同期・後輩が浅間温泉に住んでいたことや、自転車部だったため、浅間温泉スタートで美ヶ原を目指す自転車レースをサークル主催で開かれていたり、そのサークルは毎年浅間温泉の奇祭「たいまつ祭り」に参加していたので、ずっと浅間温泉を見てきたことになります。

気が付けば20年です。

恐ろしいです。20年も浅間温泉の移り変わりを肌で感じてきたわけです。

合同会社SumSumは長野県松本市の温泉街・浅間温泉の地で2015年から「篶竹荘」と「第2ペンギン荘」というシェアハウスみたいな下宿?もしくは下宿みたいなシェアハウスをやっています。

そして、これらの施設を通して、浅間温泉をもっと楽しい街にしていきたいという思いがずっとあるわけです。

なんで、そんなに浅間温泉にこだわってるの??なんて自分でも思ってましたが、人生の半分以上の時間、浅間温泉を見てきて、浅間温泉で遊んで、浅間温泉に楽しいイメージを持っているわけです。そりゃあ愛着だって沸くでしょう。なんなら第2の故郷的な感覚ですもん。

て、ことで街のことをなんも知らない学生時代からのことなのでかなり主観的にはなりますが、ponが見てきた浅間温泉の20年をちょっと書いてみようと思いました。

 

◆学生時代(2004-2008)

2004年。大学進学を機に松本に訪れた僕は横田温泉(当時は新浅間温泉)のフォーブル長澤というアパートに住み始めた。

で、信州大学サイクリング部という自転車で旅行に行く感じのサークルに入ったわけだが、ほとんどの同期、先輩は浅間温泉周辺に住んでいた。学科の友達の多くも浅間温泉周辺だった。

なので、遊びに行く・・・と言ったら横田からせっせと自転車で登らなければならなくて、浅間温泉に住めばよかった・・・と何度思ったことか。

サイクリング部、通称チャリ部が代々住んでいた下宿先は、球場の近くに合った「山本アパート」とホットプラザ浅間を来たに上がった、第2ペンギン荘すぐ近くにあった「トキワ荘」だった。他にも港の湯近くの寺澤下宿、シロオムライスが隠れメニューだった「うとんぽ」近くのアパート、郵便局の近くに合った温泉付き木賃アパート、球場裏のメゾン桜ヶ丘、その前にある学生下宿・・・なんかにみんな住んでいたのである。

なので、ご飯を食べに行くとしたら浅間温泉になる。ひと釜、ひと釜ご飯を炊いていた山賊焼がうまかった「信濃屋」「うとんぽ」「かつ富」「さくら食堂」なんかが浅間温泉に住む学生のテリトリーである。

自分の知人に限った話かもしれないが、信大生が住むエリアといったら浅間温泉エリアであり、その学生生活を支える学生食堂的なお店も浅間温泉にはまだ多く残っていた。そして、バイト先にも旅館が多くあり、働く先もエリア内という利便性の高さがあった。

ただ、買い物はかつてあったという松電ストアは無くなっていたから、当時綿半、現D2がある西友あたりや元町のアップルランド(元・松電ストア、現・デリシア)まで買いに行かなければならず、それはみんな「下界に降りる」と言っていた時代である。

初夏にはツール・ド・美ヶ原という自転車レースになぞらえた美ヶ原タイムトライアルがチャリ部では開催され、同じコースで美ヶ原を目指し、秋にはたいまつ祭りにサークル全体で参加する・・・という感じで浅間温泉とはずっと関わってきたのである。

◆松本市役所時代(2008-2015)

とはいえ、大学生活4年間のうち3年間は長野市が拠点だったので、再び松本市役所に入庁する際に松本に戻ってきたとき、浅間温泉でかつて先輩や後輩たちが住んでいた下宿がことごとく無くなっていたことに驚いた。

ザ・木賃アパートだった四畳半二間、キッチントイレ共同・風呂は温泉・・・というトキワ荘はアパートに変わったし、山本アパートも駐車場になってた。温泉付きの木賃アパートは解体され、寺澤下宿は残っているが、先輩が住んでいた最も古い棟はなくなり、みんなで飲み会の翌朝に入りに行っていた港の湯は完全会員制に。

うとんぽと信濃屋は廃業。ウエストンホテルも廃業。他にも次々に旅館が廃業していくタイミングになっていて衝撃を受けたのを覚えている。

3年離れただけでこんなに変わってしまうもんなのか・・・と。

その頃からちょっと浅間温泉をどうにかしたいな・・・なんて思っていたのである。

◆篶竹荘時代(2015-2020)

そんなタイミングの時、2013年からカンデラゲストハウスの発起人になった。

役所に勤めていて副業しちゃいけないので、ゲストハウスやりたいという後輩のために、明治40年築の古民家を買い、無料で貸してあげたのである。

建築学科を通して古民家が好きだったので、そのエリアで2度の大火で唯一残ったその建物を守りたいという思いもあった。

そのゲストハウスのお客さんたちで松本に移住したいけれど、いきなり一人暮らしは不安・・・みたいな声を聞いていて、移住者が共同で住めるような施設がなんで松本にはないんだろう?と思っていたのである。

そんな時、浅間温泉で下宿が売り出されていた。13LDKKKという部屋が13、台所が3カ所、玄関が3カ所というザ・下宿の建物である。

学生のころ見ていたよりもどんどん衰退していく浅間温泉・・・というタイミングだったけれど、温泉がある、松本の中心市街地に近い、美ヶ原などの自然にも超近い、街中にあるのに温泉街という独特の空気が流れている・・・などの魅力から、絶対再興するはずだ!!!とある意味逆張りでシェアハウスを始めたのである。

でも、もともとシャイな性格のワタクシ。

発信力は皆無である。皆無だけれど、どんどん衰退していく浅間温泉の中で、細々と浅間温泉の魅力について発信を続けていたのである。5年くらいずっと。

◆第2ペンギン荘時代(2020-)

そんなSumSumの影響は多分ほとんどないのだろうけれど、浅間温泉の魅力はホンモノである。

篶竹荘を5年くらいやってきた中で、ちらほら移住者が増え始め、新しいお店もオープンし、ホテルも経営者が変わってリニューアル!・・・みたいな流れになってきた。

ようやくである。ようやくみんな気づいてくれたか!!・・・という思いだ。

そんな矢先、温泉文化の象徴である芸妓さんたちが暮らしていた下宿がまた売りに出ていた。壊されればおしまい・・・ってのが古民家の悲しい所である。

そこでなんとか延命できないものか・・・という思いから、過剰供給な気もしたけれど、浅間温泉で2個目のシェアハウス・下宿である「第2ペンギン荘」を始めたのである。

元・置屋というだけあって、下宿建築である篶竹荘よりもう少し雅な感じの内装の建物だ。

ということで、現在SumSumは浅間温泉の地で、2施設体制で移り住んでくれる人を募集している。浅間温泉の魅力を発信しながら。

浅間温泉は旅館街と住宅街の比率が半々という結構珍しい温泉街である。

だけれど、最近できているお店は割と観光客向けのお店が多い印象である。

でも、いい流れだ。なので、今後は浅間温泉半径1㎞の中に3000人も住んでいるという特徴を活かし、住民も訪れられるようなお店ができてきたらいいのにと思っている。

そして、その後は学生街の形成である。

若い人が増えるのは街に活気が戻る試金石である。

浅間温泉は信州大学までわずか1㎞である。立地がすごくいいし、かつて下宿が多く建ち並び学生たちが多く住んでいたという実績だってあるのである。

多分、今後5年とかで浅間温泉は劇的に変化しそうな気がしている。

SumSumもマイペースであるがその一助を担っていきたいな・・・と思っている。

20年浅間温泉に関わってくると結構色々な変化を見られるな・・・と思った次第。

今後の浅間温泉に要注目である。

~ほかにも記事書いています!~

▶合同会社SumSumおしらせ・読み物

→「こうやったらもっと暮らしって楽しくなりそうだなー」みたいなことを書いています。

→「ふつうの暮らし」「日常」をちょっと楽しくする提案やデータなどをもとにした考察みたいなのも。

▶篶竹荘「ブログ

「ぽん」のInstagramをもとに短い文章で書ききれなかった情報を加えて「より詳しい」日常、ふだんの暮らしを投稿します。

▶第2ペンギン荘「お知らせ・ブログ

→第2ペンギン荘のマスコット「第2ペンギン」がいろいろやってみる「てい」で書いています。

→調子に乗ってラインスタンプも作りました

▶Instagram「第2ペンギン荘

▶Instagram「ぽん(篶竹荘と第2ペンギン荘)