◆浅間温泉と文人墨客
浅間温泉は中山道から分かれて善光寺へ向かう街道「北国西街道(北国西往還・善光寺街道・善光寺西街道とも)」の岡田宿から東へちょっと外れたところにあります。
善光寺から松本へ向かう道中ですと、会田宿から岡田宿へ抜ける途中に刈谷原峠か馬飼峠を越えねばなりません。
峠はきついです。
そして、峠を越えたところにちょっと寄り道すれば浅間温泉があるわけです。
そりゃあ行ってみたくなるかもしれません。
そんなわけで浅間温泉は1300年の歴史がある温泉街と言うことになっていますが、明治期になると文人墨客が逗留した今で言うとある意味「アーティストインレジデンス」な特徴も持つようになるわけです。
逗留≒アーティストインレジデンスです。温泉に浸かりながら思考をめぐらし、作品を残す・・・。何とも素敵な暮らしです。
そんなわけで、ちょっと浅間温泉を訪れた主な文人墨客について書いてみようと思います。
●伊東左千夫
歌人・小説家。正岡子規に影響を受けてアララギ派の基礎を作る。純愛小説「野菊の墓」が有名。面白いですよ。
●竹久夢二
画家・詩人。美人画で大変有名。
●与謝野晶子
歌人・作家。代表作「みだれ髪」。ロマン主義を牽引。
●田山花袋
小説家。自然主義派。「蒲団」があまりにも有名だが「田舎教師」が個人的には好きである。
●正岡子規
俳人・歌人・国語学研究者。柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺。
と言った感じです。
他にも多くの文人墨客が訪れていますし、「男装の麗人」川島芳子の邸宅跡があることも案外知られていない事実です。
日本人は温泉が好きですから、やっぱり温泉街は色々な人を集める集客力と、そして受け入れる懐の深さがあるのだなと実感します。
特に、文人墨客。現代で言うところのアーティストを受け入れる土壌が温泉街にはあるんじゃないかと思ったり。
アーティストイン温泉街!ってことでひとつ街づくりを考えてみたら面白そうだなーと思いましたよ。
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